「水防災意識社会再構築ビジョン」に関する個人的解釈(3)-ソフト対策

皆様こんにちは。ピースです。
昨日、勤務先の仕事納めが無事に行われました。

しかし、茨城でまた地震が発生しましたね。
防災で最終的に大事になるのは、なんだかんだ言って「国民/地域住民各々の意識」です。
繰り返しになりますが、物理的にも心理的にも必要最低限の備えは欠かさないようにしましょう。

…という話をしたところで、本題は「水防災意識社会再構築ビジョン」の話題の続きです。

とりあえず、政策そのものに対しての考察は今回で締めます。

前回はハード対策を中心に述べましたが、その中でソフト対策と合わさってこそ効果を発揮するのが「『危機管理型』ハード対策」だということをお話ししました。
そんなわけで、今回はまさに、先ほど述べた「国民/地域住民各々の意識」を高めるためのソフト対策についてです。
今回の内容は、こちらのページから。

ソフト対策のポイント

水害リスクの高い地域を中心に、スマートフォン等によるプッシュ型の洪水情報の配信など、住民が自らリスクを察知し主体的に避難できるよう住民目線のソフト対策に重点的に取り組みます。

住民等の行動につながるリスク情報の周知

(ポイント)
住民が適切な対策を取れるようにするため、洪水によって家屋が倒壊するような激しい流れが発生するおそれがある区域の情報を、順次公表していきます
(ポイント)
水害ハザードマップに、早め早めに避難する必要がある区域を明示し、住民にとって「使える」ハザードマップにしていきます

事前の防災行動計画(タイムライン)作成、訓練の促進

(ポイント)
防災関係機関が災害発生時の状況を共有した上で、各機関がとるべき防災行動を時系列で整理した計画”タイムライン”を策定し、訓練を重ねます

避難行動のきっかけとなる情報をリアルタイムで提供

(ポイント)
大雨のとき、自分のいる場所の近くの河川の洪水情報がスマホに送られてくるなど、「リアルタイム情報」の充実をはかります

最初に法律面からお話をしますと、前回のハード対策は「河川法」に関するお話が多かったのですが、この河川法はまさに「(堤防のほか、ダム・堰といった)施設をつくる」ことに対する法律です。
なので、水害として対応できるのは、計画規模、すなわち本ブログのメインエントリでも書いている「~年に一度(~に入る数字は河川ごとに異なる)」という、ある一定の規模の洪水までです。

では、こちらのソフト対策、つまり「施設をつくる以外での」水防災に対応する事項について関連性の高い法律は何かといいますと、「水防法」です。
もちろん、私も法律の文章をきちんと読んでいるわけではないのですが、その水防法の改正がちょうど昨年、あの鬼怒川水害を挟んで公布から施行へという段階に移っています。
まあ、「遅きに失した」部分もあったことには違いないですが、それでも河川法に則った「計画規模」に対するハード対策によるだけでは対応できない、「想定される最大の雨量あるいは河川水位」に対する備えを!という意識の変化は、少なくとも公的機関の側には確実に見られているわけです。

というわけで、次に引用元の国交省のページに関する話ですが、
このブログをお読みの皆様で都内にお住まいの方々は、まだ舛添氏が知事だった時に配布された黄色いパンフレット『東京防災』は読まれましたでしょうか?
(この年末年始の休み期間中に、もう一度目を通しておきます。)

で、このパンフレット、前半は地震のことを中心に書かれているのですが、「3 そのほかの災害と対策」の最初の3項目が「大雨・暴風」「集中豪雨」そして「土砂災害」と、思いっきりここに関連する項目になっていますので、そのなかで1見開きだけスキャンした画像を記事の最後に貼っておきますね。
もちろん、都民の方以外でも、国だけでなく自治体からも各地域の特性に応じた災害対応マニュアルに類するものはあるかと存じますので、これも繰り返しになりますが「備えあれば憂いなし」ということで、目を通しておくと良いかと思います。
まあ、台風時に「ちょっと川の様子見てくる」的なことをされる方がいつまでたっても後を絶たないのは、誰しも理解できないとはお思いでしょうが、全く何も知識がない状態だとそれを笑えないレベルのことをやらかすのが人間ですから…

さて、河川の近隣に関しては、引用元に書かれており、また熊本地震の時にもちらっと取り上げた「タイムライン」が荒川下流でも試行されているなど、対応する対策が確実に練られています。
が、一方で「ゲリラ豪雨」のような都市型水害は、どこでも発生しうるうえ、(地震ほどの突発性はないものの)洪水による浸水に比べると発生の予兆を見てから実際に発生するまでの時間的な余裕が少ないわけです。
前回もお話をしましたが、こういうときにスマホ等で情報がいつでも確認できるのは、非常にありがたい時代になりましたね。
以前もリンクを貼り、また今回の国交省のページにある画像(これも記事の最後に引用して貼らせていただきます)でも利用されている「川の防災情報」のページはもちろんのこと、最近はお天気アプリでもユーザーによって収集された空模様の写真が配信されるものがあるなど、情報通信技術の応用の幅広さを感じます。

もう一つ、ここでは割愛されている重要事項を挙げるとすれば、やはり「教育」でしょうか。
私は8月末に「土木と学校教育フォーラム」の参加報告を書き、そちらでも述べたことですが、
改めて、あのフォーラム、「最近は義務教育でもこういうことをやっているのか」ということを知ることができ、新鮮さが感じられましたね。
特に、「水」に関しては防災だけでなく、「環境」とか「資源」の問題との関連性も大きいですから、小中学生向けの題材としては色々応用がきく分野だと考えます。
その辺も、このブログで来年以降もっと具体的な提案ができるようにしていきたいですね。

最初に述べたとおり、この政策の総論的なお話は以上ですが、具体的な事例研究については、また機会があれば取り上げることもあるかと思います。

そして、ようやくこの話題をまとめ切ったということで、本ブログについては、次回が年内最終更新の予定です。

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『東京防災』の風水害のページの見開きです。
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こちらは「避難行動のきっかけとなる情報をリアルタイムで提供」の説明画像です。
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