皆様こんにちは。ピースです。
令和2年も、残すところあと1日を切りました。
私は昨日から帰省していますが、この年末年始も、緊急事態宣言中だったGWに比べれば人出は多いと感じられたものの、やはり昨年の同時期と比べると飛行機や空港からの高速バスも空いていた感じです。
それくらい、おそらく日本では平成23年東日本大震災以来の、生活様式や社会情勢に変化をもたらした年ということで、「コロナに始まりコロナに終わった一年」といってもいいと思います。
さて、本年最後の更新ですが、本題は、私の専門分野である「治水」のお話を、12/30の読売新聞オンラインから。
【独自】熊本・球磨川治水対策、県「田んぼダム」整備方針…数百円の調整板で川の増水防ぐ
7月の九州豪雨で氾濫した熊本県・球磨川の治水対策について、熊本県は来年の梅雨時期に向け、球磨川流域で200ヘクタール規模の「田んぼダム」を整備する方針を固めた。田んぼダムは大雨時に一時的に水をためる治水対策で、実現すれば、九州では最大規模。流域全体での取り組みとするため、市町村ごとに20~30ヘクタール程度の水田で導入を目指す。
田んぼダムは、大雨時に水田の排水口に小さな穴の開いた調整板を取り付ける。川への排水を抑制して増水を防ぐ機能がある。板の費用は数百円でも済む。新潟県で始まった治水対策で、農林水産省によると、東日本を中心に取り組みが広がっている。国土交通省が18日に公表した球磨川の流域治水案でも、田んぼダムがメニューの一つに挙げられていた。
(中略)
田んぼダムに詳しい新潟大農学部の吉川夏樹准教授(農業水利学)は「面積が広いほど効果が見込めるため、流域全体で取り組むことに意義がある。取り組みが持続するための仕組みづくりも重要」と話している。
文中にある「流域治水」については、国交省の流域治水プロジェクトのWebページをご参照いただければと思います。
国が管轄する109の一級河川水系中、108の水系については素案がたてられていますが、未了である残りの1つが、こちらにも注釈があり、そして元の読売の記事にも書かれている通り、今年の7月に大水害のあった球磨川です。
で、もちろん、この国交省のページの内容、あるいはその108水系の素案についても、技術者としての目線、一般住民の目線どちらから見ても、いろいろと不足や問題点はあるでしょう。
そしてもう一つ言えば、私の意見としても、球磨川についても、この「田んぼダム」をもって、「完全に、本物のダムの代わりになるか?」と言われると、それは無理があるとは考えています。
が、気候変動により水害が頻発し、また規模も大きくなっています。
その中で、河川管理者だけでなく、その流域の住民、あるいは産業従事者も含め、「流域全体での対策」という視点は、欠かすことのできないものである、これは間違いのないことと言えますね。
あいにく、新年の一般参賀は中止ということになってしまいましたが、前々から拙ブログでも申していますとおり、現天皇陛下も水問題に深くかかわられていらっしゃる方です。
来年もコロナ禍とも対峙しつつ、「水」とのかかわり方に目を向ける1年とすべく、業務にもこのブログ記事の作成にも、全力で取り組みたいと思います!
では、よいお年をお迎えください!
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こちらは勤務先でちらっと表紙を見て興味を持った本ですが、私も未購入です^^;ので、買って読んでみたいと思います↓
ダムと緑のダム 狂暴化する水災害に挑む流域マネジメント