アパホテル「南京大虐殺否定本」の一件を考える(1)

信念や深い信条を曲げることはない。ただ新しい考え方に心を開くだけでいい。そうすれば、自分とちがう考え方を排斥しようとするストレスが軽くなる。この練習は新しい興味を抱かせるだけではなく、他人の無邪気さを見る練習、自分に忍耐力をつける練習にもなる。
自分とちがう考え方に一つの論理を見いだそうとつとめることで思慮深くもなれる。私と妻は、アメリカのもっとも保守寄りの新聞ともっともリベラルな新聞を購読している。どちらも私たちの視点を広げてくれている。

皆様こんにちは。ピースです。
2月も後半に差し掛かりました。
少しずつ寒さが和らいでくるかと思えば、一昨日の東京は冷たい雨でしたね。
こちらも変わらずきつい時期ですが、もうひと踏ん張りです。

さて、本日はこちらでお話しておりました、アパホテルの一件についてです。

今回、これに関するソースは、この記事からはリンクを貼りません。

理由は2つあります。
1つは、この話題に興味がある方は、「今更か?」と思っているだろうということ。
前記事にも書いたとおり、このブログは本年も「速報性」などという言葉とは無縁な路線を突っ走っていますねw
もう1つは後ほど、というか次回述べます。

大前提として、最初に申し上げなければならないことですが、

私は「○○人/民族は人間として下劣な人種/民族だ」など、
個人の言動を全く見ず、また客観的事実に基づかず、属人的要素を理由に人を判断する(酷いときには犯罪者扱いするなど)ことは一切致しませんし、またそういった意見には一切賛同いたしません。

これは、自己紹介でも書いている通りですし、この○○に「韓国」と入れれば、まさに先日参加報告をした黒田裕樹先生の歴史講座の中で書いた注意書きそのままになりますね。

それで、もちろんこの「南京大虐殺否定本」にも、「支那(中国)人は…」という上記に類似した記述は一切ないとお聞きしています。
(私は実際にアパホテルに泊まってこの本を見たわけではないので、あくまで伝聞です。もし、事実と違っていたらお知らせください。)

じゃあ、この件の本質は何なのかと、私は、

違う考え方を排除するという、民主主義国家としてあるまじき「言論弾圧」の実態が明るみになったこと

だと考えます。

歴史って、こんな風に、ほんの数十年前のことですら、色々と解釈の分かれる問題が数々あります。
その中で、この「南京大虐殺」、否定派に関しては、例えば『南京の実相―国際連盟は「南京2万人虐殺」すら認めなかった』のように、一定の説得力をもった根拠に基づく論理が展開された資料はあるわけです。

で、実際問題としては、無いことを証明するのは、基本的には「悪魔の証明」です。
よく使われる事例は、「宇宙人はいるかいないか?いることの証明は見つけるだけでいいけど、いないことをどう証明するか?」ですね。
もう一つ、ちょうど前記事にあげた、将棋棋士の対局中のスマホ使用認定に関する問題も、同様の側面があると言えます。

(少し余談ですが、数学では超有名なフェルマーの最終定理に代表されるように、「存在しない」ことを証明するのは、ほぼ100%「背理法」という方法を使いますよね。
これだって、こうでもして「存在すると仮定して、どこかに何らかの不整合を見つけ出す」という問題に形を変えないと、悪魔の証明になりかねないわけです。)

ここまで言えば、もうお分かりですね。
「肯定派の方が絶対に『客観性』という点では有利な証拠が出せるはずなんだから、それを出して反論すればいい」というだけのことですよ。
同じ黒田先生の講座の参加報告の後半部分では、この南京と並ぶ大きな歴史認識の壁と言える「従軍慰安婦」、これに関する吉田証言が、あまりにも事実として認めるにいい加減すぎるということになった話も書きましたね。

さて、ここで冒頭の引用ですが、私も本来なら、この本に書いている通り「『保守』と『リベラル』両方から吸収できるものがある」というのが、健全な社会・メディア・言論環境であることには違いないと考えています。
だからこそ、上にリンクを貼った自己紹介でも、「『愛国派』『保守派』というよりは『良識派』志向」という言い方をしています。

それで、引用元はアメリカの新聞の話ですが、アメリカもトランプ氏が大統領になってから、「メディアの取り上げ方がどうなのか?」という言い方も一部ではされていますね。
そして、そんなアメリカと比べても、今の日本はなぜ「健全さを欠く」という印象を持ってしまいがちになるのか?ということが問題になるわけです。

今回はだいぶもやっとした終わり方ですが、本記事の主旨としてはまだ意図的に伏せている部分もあるので、それも含めて続きは次回。

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