平成29年5月の読書ログレビューです(転載年月日:H29.7.23)。
ロビン・シャーマ、北沢 和彦(訳)『3週間続ければ一生が変わる』
著者の様々な体験・見聞を通して、「行動」の大切さを述べた一冊です。
自己啓発本としては生き方、目標設定、時間管理、そして家族との過ごし方と非常に幅広く取り上げているので、「3週間続ける」と言っても、この本に書かれていることを全部実践するのは難しいかもしれません。
とはいえ、結構よくまとまっていて、読み進めるうちに「これなら続けられそう」という項目が誰でも見つけられるかなあという感じはします。印象に残ったのは、こういうタイプの本では珍しく「睡眠時間を削る」ことを勧められていた点ですかね。
(ただし、これは「むやみに」やるのではなくて、「時間よりも質を高める」のが重要ということですが)
佐藤 天彦『理想を現実にする力』
藤井新四段の影響であまり目立っていませんが、今まさに初の防衛がかかっている名人戦七番勝負に挑んでいる、佐藤天彦さんの著書です。
正直、かなりいろいろと驚嘆させられる一冊でした。
私は個人的に、棋士に限らず、スポーツ選手でも、もう少し幅広く言えばエンターテイナーでも、こういうタイプの方って、凄く応援したくなります。まず、プロになるまでのエピソードが、凄まじく濃いです。
中学在学時に奨励会三段リーグまで昇進したものの、その後家族との関係とか、自身で思い悩んだこととかがリアルに感じられる文章でした。
将棋の世界で競争が激しい中、高校に行ってから「自分が義務教育の時代をストイックな方向性で来過ぎた」ということを感じ、普通の高校生という一面も持ってみようということで、同年代との交流を持つことを意識されていたそうです。
そういう経験がもとになって、ファッションという趣味にも目覚めたというのは、一般的な棋士のイメージとはちょっと違う印象が持てて、面白いですね。そして、「勝負哲学」と「感情のコントロール」に関しては、将棋に限らず「一流」を目指すのであれば、彼の考え方はとても参考になる気がします。
山崎 武也『持たない贅沢: シンプルに考え、シンプルに生きる』
「断捨離」という言葉も流行していますが、この本はどちらかというと、その根底にある考え方というか、「哲学」に踏み込んだ本だと思います。
なので、その「実践」を中心に知りたいと思う方には、あまりお勧めできないかもしれません。茶道や華道のような「道」という言葉が付く日本文化のお話が多く出てくるのが、まさに清貧こそ真の自由、あるいはもっと言えば「贅沢」という、筆者の思想を表したものと言えるでしょうね。
斉藤 英治『聞くだけで速読ができるCDブック』
本のタイトル通り、CDの中身を耳で聞きながら、目を動かして速読力を鍛えるという主旨の本です。
この方法を勧められているのはこれまであまり見聞きしたことがなかった(以前私がレビューした『速聴の教科書』で「逆聴」として紹介されていたくらいかな?)のですが、私がやってみた感じではそこそこ効果はあると思います。
音源の題材が『7つの習慣』の著者アレンジ版というのも、私にとってはなかなか良い感じでした。2倍、3倍、4倍速ときて、そこからいきなり10倍速に飛ぶというのが、ちょっと厳しいかもしれません。
本の中では一応1週間続けることを前提としていますが、私自身は2ヶ月以上続けてもこの本に書かれている実践法をあまり習得出来ていないせいかもしれませんが…
樺沢 紫苑『ムダにならない勉強法』
結論から言うと、焼き直し感があまりにもありありだったので、この評価になりました。
多分、同著者の『読んだら忘れない読書術』『覚えない記憶術』を読んでいらっしゃる方であれば、そんなに目新しさを感じないと思います。ただ、決して内容が全くないわけではなく、「守破離」とか、「アウトプット」とかいうキーワードとその解説については、それなりにしっかりしていると思います。
「守破離」でしっかり型を身につけることをやらずに、「離」だけを実践している人に対して、本書では「リリリのおじさん」という呼び方をされています。
ただ、私はその逆で「守」で頑張りすぎるタイプなのかなあと思っているので、「破」のステップ以降で「アウトプットを実践法」が書いてあるところはまあまあ参考になるかと考えています。
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