台湾地震のこと

皆様お疲れ様です。
昨日は建国記念の日でしたね。
今年もあちこちで関連イベントがあったようなので、このブログをお読みの方はどこかで参加されていた方もいらっしゃったかと思います。
私はあいにく、会社が繁忙期の真っ只中で、休日出社ということになりましたが…

さて、今回はタイトル通り、台湾地震のことをお話ししたいと思います。

発生は2/6。
もう6日たちましたが、改めてこの地震で亡くなられた方への哀悼の意を表し、また被災された方々へのお見舞いを申し上げたいと思います。

以下は、次の日(2/7)の産経6面および25面からの引用です。

台湾はフィリピン海プレートとユーラシアプレートが交わる部分に近く、日本と同じく地震が多い。
気象局によると、高雄から台南にかけては断層が多く、「台湾南部の地震集中地域」だという。

台南市で被害を受けた建物は築20年以上のものが多く、倒壊した16階建ての集合住宅は92年に建築許可を得ていた。もともとの耐震性が低かった可能性が高いが、台湾では一部の建築会社に対する不信感も根強い。倒壊は「手抜き工事」が原因ではないかとの見方も広まっている。

倒壊した集合住宅は地上16階、地下1階建てで、犠牲者の大半がこの住宅に集中した。倒壊で露出した柱には複数の缶が埋め込まれているのが確認でき、周辺住民からは「欠陥建築だ」との声が相次いだ。

ここでは、私が思うことを2つに分けて書いてみましょう。

1つは言うまでもなく、防災のための維持管理の重要性ですね。

M6.4ということで、引用元にある通り、日本と同じ環太平洋地帯ということを考えれば、そこそこの頻度で起こってもおかしくない規模ですよ。
20年という年数、それなりに大きな建物なら確かにいろいろ考えられているかもしれませんが、それだけ昔の基準となると、それを遵守するだけで災害の危機を乗り越えられるとは到底思えませんよね。
そして、今の日本も、それを決して他人事だと思ってはならない状況に置かれているということは、トップ固定記事にも述べている通りです。

2つ目は今回新しく触れる内容で、品質管理と技術倫理の問題です。

私も、大学学部の時は技術者倫理が必修だったので、先生方の講義以外にも事例研究を通してディスカッションをしたことがありました。
(余談ですが、このテーマの定番中の定番は、チャレンジャー号事件(http://www.pejp.net/pe/ichiji/ichiji_tekisei_episode1.htm参照)という事件です。聞いたことある人もいるかもしれませんね。)
また、新入社員研修の時には、品質や工程のことはそこそこ時間をかけて説明していただきました。
(こちらは興味のある方は、「ISO9001」で検索してみてください。)

技術倫理とリスクマネジメントの問題は、決して切っても切れないものですね。
それで、私の会社でも、技術部長クラスをはじめとする上司の方々が、いかにして完璧に企業内マニュアルどおりの手続きを遂行させるかということに頭を使っているわけです。
そして、私ももしかしたらではありますが、10年、20年も経つと、そういう立場になるかもしれません。
「『中から缶が出た』なんていうレベルのお騒がせなニュースが出てきたらどう思うだろうか」、
そこは肝に銘じておかねばなりませんね。

私自身、トップ固定記事では、まさに台南市にある烏山頭ダムと八田與一技師のことを書き、そして日本の今ある危機について触れました。
純粋に「技術者」としての本分を果たすことと、一般の方々ひとりひとりの意識を高めるための情報発信。
私にとっては、本当にどちらも大事なことなんだなあと思わされます。

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