平成29年1月 読書ログレビューまとめ

平成29年1月の読書ログレビューです(転載年月日:H29.7.30)。

長谷川 勇・田中 孝顕『頭の回転が加速する!!速聴の教科書』

たまには、CDのオーディオブックが付いた本のレビューも。

「速聴」って、あんまり馴染みのない言葉かもしれませんが、
「聴く」のは「読む」のに比べても、満員電車の中でもできるとか、疲れた時にやる抵抗感が少ないとか、そういうメリットがありますよね。

この本によると「インターチェンジ効果」というらしいのですが、倍速で聴くのに慣れると、通常速が凄くゆっくりに聞こえるんですよね。
これはスマホやipodのオーディオブックでリスニングをされている方なら体感したこともあるかと思いますが、この効果は正直、馬鹿にできないと思います。

それで、この本なのですが、大きな問題点が1つ。

付属CD、トラック5の4倍速をiTunesのデフォルト設定でインポートすると、特に後半に雑音が入ってしまいます。
ファイルサイズが問題なければ、ロスレスでやればだいぶ解消はされるのですが…

他にも倍速再生音を収録したオーディオブックCD付きの本はいくつか購入していますが、それらはここまで音質に問題はなかったので、これは若干致命的かもしれません。

本の内容は読むだけでもそこそこ面白く、またCDもポジティブな言葉を繰り返す形式で、シンプルながらもなかなか良いということで、内容については★4~5の価値ありです。

倉下 忠憲『Evernoteとアナログノートによるハイブリッド発想術』

この手の本としては、初心者向けの一冊だと思います。

「発想術」ということで、マインドマップ、KJ法等の有名どころは押さえながら、アイデアを膨らまし、それを最終的に絞っていく過程、そして情報の保存に関する話題も網羅しています。

ただ、解説の幅が広いだけに、デジタルツールに関しては、どうしてもEvernoteだけで完結しない部分が多く、他のアプリの紹介も多いです。
そこは仕方のない所とはいえ、「タイトルとは違う」という印象を持ってしまいがちなだけが残念でしょうか。

竹内 淳『高校数学でわかる流体力学』

講談社ブルーバックスの、というかガチな理系本のレビューは初めてです。

私自身は土木系なので、流体は「水理学」で主に利用しています。
高校の数学⇒大学の物理数学で一番直感的な理解が難しいのは、偏微分と全微分、面積分や体積積分といった「多変数関数の解析」だと思うんですよ。
「高校数学でわかる」というタイトルであれば、そこはもう少しフォローがあった方がいいかとは思いました。
(同じ言葉が付いたブルーバックスのタイトルは何冊かあるようですが、他の本はどうなのでしょうか??)

ただ、学生の理解、あるいは技術者が大学レベルの内容を復習するのには、十分な内容だと思います。
私は高校で複素数平面をやっていなかった頃なので、「速度ポテンシャル」のところで出てきた話は難しかったですし、正直細かい式変形は全く分かりませんw
が、読み進めると「翼の形についても、こういう考え方で分かるんだ」という感覚はつかめたかと思います。

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